まさか自分が…
新型コロナに感染。
症状的には、比較的に軽症だったのでホテル療養しました。
その時の体験談と持ってきて良かったもの入ってて良かったものを紹介します。
新型コロナ感染経路不明、PCR検査陽性
2021年1月末、ちょっと熱が出て風邪かな～と思っていました。
体温計で計ると37.8度くらいの熱なので仕事を休んで寝てました。以前風邪をひいた時にもらった解熱剤が余っていたのでそれを飲んで安静にしてました。
咳とかは、別にでていません。
発熱2日目
昨日薬を飲んで一日ゆっくりしてたので、今朝は大丈夫かな～と思って熱を計ると38度くらいでした。
食欲もないし、熱も下がってないので仕事は休んで寝てました。
咳は出ていません。
発熱3日目
普通の風邪だったらそろそろ熱も下がってくるころなんですが、相変わらず38度あたりを上下してる感じなのでかかりつけの医者にいきました。
熱があることを伝えると、「ぎょっ」とされましたが…すぐに別室に通されて、しばらく待つといつもの先生があの防護服をきてやってきました。
いつも扁桃腺で熱をだしたりしてるので、一応喉を見てもらったりしましたが異常なし…。
念のためPCR検査を実施している病院を紹介してもらったので、紹介状をもってすぐに行ってPCR検査してもらいました。
この医院は先生も看護師さんもみなさん防護服を着用して感染防止対策や患者さん同士の接触を避ける為のパーテーションもキッチリ。
そこで唾液によるPCR検査を受けました…。
もうドキドキです。だけど別に変なところへは行ってないし大丈夫だろうな～と思っていました。
老夫婦もPCR検査を受けていましたが、なにか恐々としてます。見てても痛々しくて可哀そうな感じでしたが、この時はまだ他人事でした。
検査結果は陽性
医者から二日後（日曜あったため）に電話連絡で「陽性」と言われます。
「えっ…」ガ～ン物凄くショックでした。
まさか自分が…一気に奈落の底へ落とされた気分です…。
「保健所から連絡が入りますのでそれに従って下さい。」
その後、保健所から連絡があって、詳細を聞かれます。
いわゆる経路不明の感染です。濃厚接触者等のことも聞かれたり、症状の問診もありました。
保健所の体制が崩壊しつつあると言われている昨今、とても忙しい中大変ていねいにヒアリングしていただいた保健所の方にはホント感謝します。
ホテル療養を選んだ理由
保健所の方とのやり取りの中で、「パルスオキシメータの数値から見ると入院を勧めますが、調整に時間がかかりますよ。」と言われました。
自宅療養者が2万人を超え、急増している今とは状況がちょっと違いましたが…自宅療養だと食事の手配等も自分でやるようになりますし、その為には外出もしなければいけない等を考えるとホテル療養がベストかなと考えました。
それに、「コロナは体調が急変する」と良く言われています。ホテル療養だと何かあった時でも看護師さんがいるようなので一応対応してもらえる安心感もありますからね。
担当の方にホテル療養について聞くと、「翌々日からなら大丈夫ですよ。」と言う答えが返ってきたので、「ホテル療養をお願いします」と即答しました。
療養ホテルヘ
公共交通機関は使えないので、コロナ感染専用車が迎えに来ました。
家の前だと近所にバレバレになるので少し離れたところで合流してホテルヘ。
車はNISSANセレナを少し改造して感染防止対策された車です。前席と後ろ側は透明シートで区切られていて前席側は感染者のウイルスが流れ込まないように加圧されてるようです。
運転手さんはこの前までタクシーに乗ってたそうで、東京都のこの仕事に派遣されてるようです。
色々なコロナ感染者を乗せてることを話してくれました。
中には急に様態が悪化する方もいるので気を遣いますとのことでした。
療養ホテル着
療養ホテルに着くと、最低限の人との接触で後は書類を見ながら手続きします。
ロボットのPepper君が出迎えてくれたのがちょっと嬉しかったりします。
もらった案内の封筒の中には小池都知事の励ましの言葉も入っています。
このたびは、検査や御移動への御協力をいただき、ありがとうございました。
今、あなたを含め、世界中の人々が「見えざる敵」と戦っています。東京都は感染拡大防止のための対策を次々に行っております。今回の政府の「緊急事態宣言」の延長を受け、都として必要な対策を講じる為の補正予算もとりまとめました。感染の終息を願い、心をひとつに参りましょう。皆様の一日も早い御回復をお祈りしています。
東京都知事 小池百合子
直筆のコピーですが、なんかうれしいですね。
部屋はツインルームでした。
もちろん利用するのは私一人です。
ラッキーでした、空間も広いので閉塞感はありません。
食事は朝昼晩一階のロビーに決まった時間に自分で取りに行きます。
朝食：８時～９時
昼食：12時～13時
夕食：18時～19時
それ以外は基本的に部屋の中で過ごします。
健康管理
毎日2回、7時と16時に検温とパルスオキシメーターで血中酸素濃度と脈拍を測定して、スマホからLAVITAという健康チェックのサイトへアクセスして入力します。それと同時に健康観察票に記入します。
毎日午前中（9時半～11時くらい）に看護師さんが部屋の内線電話に連絡してきます。この時に健康状態の確認をしてもらいます。
異常があった場合は、内線電話で事務局に電話すると担当の医師または看護師さんと症状確認の話しができるようなシステムになっています。
このあたりが自宅療養よりも安心です。
ホテル療養中の食事
はっきり言って食事は期待していませんでした。
最低限の病院食みたいなお弁当を想定していました。
ところが、結構美味しいケータリング専門店のお弁当だったんです。
一日目夜 焼肉弁当
二日目朝 おにぎり＆野菜
二日目昼 タコライスボックス＆野菜
二日目夜 ビーフストロガノフ＆スープ
三日目朝 サンドイッチ＆サラダ
三日目昼 中華弁当＆野菜
三日目夜 ぶりの照り焼き＆お味噌汁
四日目朝 うどん＆サラダ
中にはこれでは足りないという人もいますので、カップ麺２～３種類、水・麦茶・コーヒーなどはロビーに置いてあるのを自由に持っていくことができます。
お弁当をもらいに行くときに他の患者さんたちを見ることができるんですが、意外と若い女性が多くてビックリしました。
それに、ガタイが良くてスポーツマンタイプの人もちらほらいて、コロナ感染と体力・体格って関係ないんだな～なんて一人つぶやいていました。（感染症なんで当然なんですが…）
でも、咳きこんでいる人がいると何かちょっとひいてしまいます。同じ感染者なんですがネ(笑)
ホテル療養中
コロナの療養と言うことでホテルに来てますが、私の場合はどうもピークを過ぎたみたいで熱もひいて薬を飲まなくても平熱状態に落ち着くようになり倦怠感も弱まりました。
そうなると一日寝てるほうが辛い状態で、かと言ってパソコンで仕事できるかと言われるとそれもNO……。
そういう時に役立ったのがVOD（ビデオ・オン・デマンド）です。ホテルではWi-Fiに繫がるのでタブレットやスマホがあれば十分に映画や海外ドラマを楽しめます。
ボンヤリと眺めているだけで、なんとなくストーリーも分かるし理解できます。明るいコメディ系の映画やドラマを見ていると落ち込みがちな気分も回復してきます。
テレビのワイドショーで新型コロナの気の重くなるようなニュースを見るよりも、気分転換になってとても良かったです。
今後もし…新型コロナに感染してホテル療養になってしまうような時には是非お勧めします。「病は気から」と言いますがやはりネガティブになりがちな療養期間を少しでもポジティブなものに変えていくのにとっても良かったです。
後は、ホテル療養後に入ってて良かったな〜というのは医療保険です。
ホテル療養でも入院と同じように一日〇〇円が保険で出るんです。もちろん東京都から宿泊療養証明書を発行してもらえますので、この証明書を送付して保険会社に請求します。
フリーランスの方や自分で会社をやってる方は療養中はもちろん仕事できません。10日間とはいえ収入にも影響してきます。そんなときに「入っていて良かった～」と思えるのが医療保険です。
万が一を考えて、あなたも入っている保険を一度見直してみませんか！
療養ホテルを退所
私の場合は、3泊4日で退所しました。
午前10時に退所です。ホテルのチェックアウトと同じです。
ルームキーやパルスオキシメーターは1階のロビーにある返却ボックスに返却します。
使用した枕カバーやシーツ、布団カバーは自分で1階の回収ボックスに分別して返却します。ウイルス付いてるかもしれませんからね。
ここで忘れものをしないように気を付けないと、退所後は部屋の消毒・清掃を実施するようなので部屋に残された物は処分されてしまいます。要注意です！
以上がホテル療養の概要です。
ホテル療養では、医療行為は行いません。体調急変時の対処と感染拡大防止が目的です。家庭内では生活空間を分けるのが難しですからね。
退所は発症日から10日間経過し、かつ症状軽快後72時間経過した場合に、医師看護師さんの健康観察を実施したうえで、問題がなければ退所できます。PCR検査も抗原検査も基本的に実施しないようです。
なので、心の中では…「こんなんで大丈夫なんかな〜」と思いました。
それに、来るときは専用の車で送ってもらえたのですが…帰りは勝手に帰ってネ。と言う感じです（笑）
当然公共交通機関の電車で帰ります。周りの人は私がさっきまでコロナ療養してたなんて知る由もありません。でも東京だとこんな人がゴロゴロしてるんだろうな〜なんて思いながら電車に揺られて帰りました。
今回この新型コロナに感染して色々と思うことはありました。
沢山の方の励ましと、感染リスクのある環境下で職務にあたる医療従事者の皆様には本当に敬意と感謝を表します。
それに、すべて無料でやってくれた東京都や国に感謝します。
どうか皆様も新型コロナの感染には注意し、マスク着用と手指の消毒を意識して実行してください。
